2022年1月1日/自生常樂会新年初祈願(石岡研修道場晋山荘)
説法 元旦法話
令和四年 壬寅元旦
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令和四年 壬寅年 明けましておめでとうございます。
元旦 新年祝禱お参りご苦労様です。
今年は皆様にとって良い年となることをご祈念申し上げます。
先程お読みした、日蓮聖人御妙判 重須殿女房御返事に
正月の一日は日の初め、年の初め、春の初め、と述べ始めております。年明けてすぐ、なるほどと納得できる初めの言葉です。
ところが、その後の言葉が、そもそも地獄と佛とはいずれの所に候ぞと尋ね候えば、と続くのです。
正月早々に地獄のお話と思いがちなのですが、実は正月早々だからこそ
私達が生きていくための正しい心の在り方について述べられているのです。
地獄は何処に在るのかと尋ると地の下にある、仏様は何処にいらっしゃると尋れば西方に居る、と申すお経がある。
しかし、よく考えるとそれは私たちの身の内、心の内にあるのです。
私達は目に見える事にはすぐに納得、了解しがちです。
日蓮聖人は次のように述べております。
石の中に火あり珠の中に財のあるがごとし、と。
石炭(石)が燃える、ダイヤモンドや高価な宝石の原石は普通の石のようにみえても磨くと財宝となる。
見た目だけでは本当の価値や真実が理解できないこともあるのです。
佛様は直接見たり触ったりはできないけれど、本当は私達の心の内にいらっしゃる。
つまり、目には見えないけれど私達の心の中に佛様はいつもおられるのです。
今年一年、自分のため、他人のために菩薩行の一つ、笑顔のお布施でみんな仲良く過ごしましょう。