2023年8月14日,15日/盂蘭盆会 出張法要(あいリレー福祉事業グループつくば地区,石岡地区)
法話
今日は盂蘭盆の法要で、皆さんのご先祖様の供養を勤めさせて頂きました。
私たちがこの娑婆世界で生きている、~娑婆世界とはお釈迦様が治めていらっしゃる世界のことです~ この世界に生きているということは、必ずお父さん、お母さんがいるということなのです。
先ほどの日蓮聖人のお言葉にもありましたが、「上(かみ)七代(しちだい)」という言葉があります。ご先祖様を七代遡(さかのぼ)ると何人のご先祖様がいるのか?といいますと、誰でも親は二人いますから2を7回かけるのです。そうすると128となります。128人のご先祖様がいらっしゃって初めて私たちはこの世に存在するのです。
そしてさらにもう三代遡(さかのぼ)って十代前になると、1024人のご先祖様がいらっしゃるのです。1024人のご先祖様がいないと私たちは存在しないのです。私たちがこの娑婆世界で生きているということは非常に有難いことなのです。そして、日々暮らしていけることを感謝しながら、ご先祖様をお迎えして供養するのがこのお盆なのです。
先日私の孫が、「じいちゃん、仏さま、ご先祖様って言うけど見えないじゃないか」と言うんです。じいちゃんは目の前にいて、「小遣いをくれ」とおねだりするともらえたりする。でも、「ご先祖様は見えないのに何でご飯やお菓子や、果物をお供えしたりするの?食べたのを見たことがない。」と、言うんですね。確かにその通りです。でも、先ほども言いましたように、ご先祖様がいて自分がいる、その有難い感謝の気持ちをご先祖様にお供えするということなのです。お供えしたものを私たちはお下がりを頂くという形で食べるわけなのです。これは有り難い。ご先祖様にとって、子供、子孫はいくつになっても可愛いし心配もする。 そして、私たちはご先祖様を敬(うやま)う、その繰り返しなんです。ご先祖様に感謝して、お供えして、お下がりを頂く、その繰り返しが子、孫へと続くんです。私は孫に言いました。じいちゃんもそのうちご先祖様になるから、そうしたら何かお供えして、そのお下がりを頂いて食べるんだよ、と。すると「うん」と言って、走って冷蔵庫からアイスを取っていました(笑)
生きていることの幸せや有難さを、ご先祖様から自分、子、孫へと繋いでいくということはお盆の大切なお勤めなのだと思います。
お盆はご先祖様が私たちのところに帰ってきます。皆さんの心の中に帰ってくるのです。皆さんの心の中にいつもいらっしゃるのです。
暑い日が続きます。どうぞ皆さんお元気でお過ごしください。それもご先祖様への供養になります。
今日はお参り有難うございました。(参加者 327名)
(利用者の皆様と職員は、配信中のモニターを見て頂いています。)