2023年1月1日/自生常樂会新年祝禱会(石岡研修道場晋山荘)
元旦法話 令和五年 癸卯元旦
合掌
令和五年 癸卯(みずのとう) 明けましておめでとうございます。
先程、御宝前にて皆様の新年の御祈願を受け、執り行いました。
皆様の御祈願には交通安全・身体健全・無病息災・学業成就・合格祈願・商売繫盛等、色々なお願いがあります。
皆さん、ここでよく考えてみて下さい。神様仏様に祈願したから何でも叶うというわけではありませんよね。
例えば、交通安全で祈願したから何があっても大丈夫、ではありません。信号無視・スピード違反をしたら事故はおきます。身体健全・無病息災祈願したから暴飲暴食に非衛生的な生活をしても平気だ。学業成就・合格祈願、これで勉強しなくても受験合格間違いなし。これもあり得ません。
では、御祈願とは何なのか。御祈願とは神様仏様に自分の心の誓いを立てることなのです。
つまり、交通安全祈願とは交通ルールを守り事故を起こさないように運転するという自分の心の誓いなのです。
身体健全・無病息災祈願とは食事・生活環境に気を配り、日々の行いを大切にすることです。
学業成就・合格祈願とは、勉強していて怠ける気持ちが出てきても、分からないことがあっても苦しくても逃げ出さない。自分の心の闘いなのです。
日蓮(にちれん)聖人(しょうにん)御妙判(ごみょうはん) 「重須殿(おもんすどの)女房(にょうぼう)御返事(ごへんじ)」のお言葉のなかに、正月に法華経を供養することの功徳が説示され、次のように述べられています。
「わざわいは口より出でて身をやぶる。」「さいわいは心より出でて我をかざる。」と、あります。意味は、「悪しき言葉は口から出て、その身を破滅させます。」「善いおこないは心より出てその人を幸せにします。」すなわち、原因と結果の因果について示しております。
正月の初めに法華経を供養することの功徳がたいへん大きいと説かれています。
私達は目に見える事にはすぐに納得、了解することができます。ですから、譬喩を以って説かれているのです。
目には見えないけれど私達の心の中に佛様はいつもおられるのです。皆様の祈願も自分の心の誓いであると捉えてください。
正月元日から参詣、御祈願をすることは、きっと良き果報をもたらせてくださることでしょう。
今年は皆様にとって良い年となることをご祈念申し上げます。
再拝